中高入学式を挙行致しました
令和3年4月9日、本校アリーナにおいて、中学校105名、高等学校240名の新入生を迎える入学式が挙行されました。
新型コロナウィルス感染拡大防止のため例年恒例の中高合同入学式ではなく、午前10時00分から高等学校、午後2時00分から中学校という形で分割開催となりました。
中高とも晴れやかな笑顔で式に臨む生徒達の姿が印象的でした。
式 辞
ゆっくりとした歩みもを進めてきた桜前線も,ここ大崎の地に到着し,さわやかな春の風がそよぐ今日の佳き日,本校PTA会長熊谷克美(くまがい かつみ)様のご臨席のもと,令和三年度宮城県古川黎明高等学校入学式を挙行できますことは,すべての教職員にとってこの上ない喜びであります。本来であれば,たくさんの来賓の方々をお呼びし,盛大に入学をお祝いするべきところですが,今般の状況を鑑み,このような入学式にせざるを得ませんこと,校長として残念であると同時に,大変申し訳なく思っております。
さて,ただいま高等学校240名の呼名を行いました。新入生の皆さん,入学おめでとうございます。皆さんの入学を心から歓迎します。今日の佳き日を迎えることができたのは,皆さんの努力はもちろんですが,皆さんを支え励ましてくださった方々がいたからです。自分自身の頑張りを褒めると共に,感謝の気持ちを忘れずにいてください。
本校は,大正9年に古川高等女学校として開校しました。昭和23年に宮城県古川女子高等学校となり,大崎地区の教育の拠点として各方面で活躍する優秀な人材を世に送ってきました。その後,平成17年4月より男女共学となり,県内初の併設型中高一貫教育校である「古川黎明中学校・高等学校」が誕生しました。昨年度,記念すべき100周年記念式典を行い,今年度からは,次の100年に向けて,新たなスタートを切っています。
それでは,高校生活の出発に当たり,新入生の皆さんに大切なことを大きく2つ話します。
まず,1つ目は,「志・目標を高く持ち,何に対しても誠実に,ひたむきに,努力を続けてほしい」ということです。このことを,黎明高等学校では,「尚志(しょうし)」「至誠(しせい)」「精励(せいれい)」という3つの校訓として大切にしています。夢や希望を実現するには,日々の努力の積み重ねが必要です。これからの高校生活の中で,幾多の困難にぶつかり,挫折を味わうこともあるでしょう。それでも,決して目標を諦めることなく,自分自身を信じ,力強く乗り越えていってほしいと思います。また,本校では,令和元年度より,「スーパーサイエンスハイスクール(2期目)」の指定を受け,「先進的な理数系教育による創造性豊かな人材形成」を目標に掲げ,さまざまな探究活動を行っています。是非,新機軸を作り上げる,地域及び国際的なリーダーとなるべく,新入生の皆さんには,「本当の学力」を身に付けて欲しいと願っています。そして,卒業の日には,ここにいる全員で,「黎明高校に入って良かった」と思えるような3年間にして下さい。
二つ目は,「自分の優しい思いを形にして表現してほしい」ということです。皆さんも知っているように,今から10年前に「東日本大震災」という大きな地震があり,たくさんの人が犠牲になりました。その際,ACジャパンのCMで宮澤章二さんの『行為の意味』という詩の一節が盛んに流れていました。一部分を紹介します。
「心は誰にも見えないけれど 心づかいは見えるのだ 思いは見えないけれど 思いやりは誰にでも見える」
今,ここには,様々な地域の様々な中学校から240名の仲間が集まっています。一人一人の顔が違うように,性格や考え方も違います。人は,ややもすると自分と違う者を排除し,自分の考えを強引に押しとおそうとしたくなります。場合によっては,それが大きなトラブルになることもあります。皆さんの中には,優しい心や思いがたくさん詰まっています。是非,その優しい心や思いを形にして表現して下さい。そして,自分と違う他の人の存在を認め,その人を黎明高等学校の仲間として尊重し,力を合わせて日々の生活を送ってください。
保護者の皆様に申し上げます。改めまして,お子様のご入学,誠におめでとうございます。元気に入学式を迎えた姿を見て,感無量のことと思います。大切なお子様を今日からお預かりすることになりますが,教育には,何と言ってもご家庭の協力が一番大切だと考えております。我が子はもちろんですが,新たなスターを切るすべての新入生を我が子と同じと思い,どうか御支援・御協力くださいますようお願い申し上げます。
以上,はなはだ簡単ではございますが式辞といたします。
令和3年4月8日
宮城県古川黎明中学校・高等学校 校長 佐藤浩之
《高校》
《中学》