校長あいさつ

 

                                                 黎明中学校副校長           黎明高校教頭

                 佐藤 彰彦              菅原 幸史

                          小川典昭校長

 コロナウィルス感染防止のために,新入生のみ,そして密集・密接・密閉防止の観点から,1クラスを2つの教室に分けて放送による入学式を行いました。校長式辞を掲載いたします。保護者の皆様のご理解,ご協力に感謝申し上げます。

                                 

                                                                                             式 辞
                                                                               
 もうすぐ桜が満開になろうとする,例年にない早い春の到来に心を躍らせる今日,この佳き日に,令和2年度宮城県古川黎明高等学校入学式を挙行できますことは,教職員一同この上ない喜びと感じでおります。
 
 さて、ただいま高等学校240名の呼名を行いました。新入生の皆さん、入学おめでとう。今日の晴れの日を迎えることができましたのは,皆さん一人ひとりのたゆまぬ努力の賜であり,今日の日のこの感動を,今後も忘れることなく持ち続けて欲しいと思います。

 本校は,大正9年,1920年に古川高等女学校として開校し,昭和23年の学制改革により古川女子高等学校として,平成15年3月まで女子教育の中核を担い,さらには平成17年4月男女共学となって,県内初の併設型中高一貫教育校「古川黎明中学校・高等学校」が誕生しました。まさに歴史と伝統を誇り,そして新しい時代の教育を切り開くパイオニア校として産声を上げた学校であり,今年で記念すべき100周年を迎えることとなります。

 校訓である「尚志」「至誠」「精励」の精神を育み,これからの情報化社会を生き抜くための創造性,人間性,広い人類愛を育てるべく「創造力」「自主・自立」「共生」を教育目標に掲げ、「確かな知性、旺盛な自立心、広い共生の心をもって、自己の使命を見出し、国際社会に貢献する人材」の育成を目指して教職員一丸となって,英知と総力を結集し,新しい課題に挑戦をし,地域と時代をリードする学校となるよう,日々努力を重ねているところです。

 さて皆さんとの出会いと新たな学校生活の始まりにあたり、二つのことをお話しし,激励の言葉と致します。

 ひとつは,コロナウィルス感染防止を最優先に学校生活を送らなければならないということです。皆さんには入学式後も,不自由な生活を強いることになりますが,今は我慢の時。学校と地域と家庭が協力して,いまできることは何かを,お互いが智恵を絞って考えて,実行していくほかはありません。
 朝起きて学校に向かい,明るい挨拶で始まるホームルーム。友達と語り合いながら深め合う授業。汗を流しながら競い合う部活動。そんな当たり前の生活が,当分の間,できなくなるかもしれません。3月も急に授業が打ち切られてしまい,当たり前に学校に通うことのありがたみをみなさんはもう既に感じていることと思います。
 しかし,見方を変えれば,この苦しい状況を乗り越えれば,逆境に耐え抜く力が備わります。そのためには「目標を手の届く位置に掲げる」ということが必要です。目標をあまり高く掲げてしまうと,努力してもなかなか達成できず、ともすると挫折感を味わうだけになって、あきらめてしまうことになりかねません。逆境に耐え抜くには,手の届くところに目標を置いて、それを達成したら、また新しい目標を掲げる。その繰り返しが「楽しさ」を生んでいきます。先の見えない苦しい毎日の中に,楽しさが生まれるよう目標を設定し,黎明高校での一歩を踏み出して欲しいと思います。
 
 もうひとつは本校で学ぶことで「本当の学力」を身に付けて欲しいということです。
 いま,コロナウィルスの感染によって多くの人が不安になって生活しています。この大崎地域も不安のまっただ中にあります。私たちが心に留め置かなくてはならないことは、科学的見地から論理的に考え、感染予防に必要とされていることを一人ひとりが実行すること。そしてもう一つ大事なことが、見えないもの、自分がよく知らないものに対して,「想像力」「イマジネーション」を働かせ,苦しんでいる人の立場、弱者の立場に立って、いま,自分に何ができるのか,友達のため,家族のため,学校のため,地域のためにとるべき行動は何かを考える力を養うことです。
 
 私は,論理的に物事を考えることと、想像力を働かせて考えること、この両方があって初めて学力が身につくと考えています。「ほんとうの学力」とは、想像力を働かせた「おもいやり」のあるものであるはずだ、というのが私の信念です。
 探究力を備えたイノベーションリーダーを育てるべくスタートした2期目の「スーパーサイエンスハイスクール」の本校で,新入生の皆さんには「本当の学力」を身に付けて欲しいと願っています。

 最後になりますが,このような状況の中で式への参列をご遠慮いただいた保護者の皆様にも一言申し上げます。本日より大切なお子さんをお預かりいたします。本校教職員は皆さまのご期待に添えるよう,一日一日を貴重な一日ととらえ、生徒一人一人の心に寄り添い、ともに歩むことをここにお約束いたします。ご家庭と密接に連絡を取り合いながら教育活動を進めて参りますので,保護者の皆さまには,なにとぞ,本校教育方針へのご理解とご協力を賜りますよう申し上げ、式辞といたします。

                                                                                                                                              令和2年4月8日
                                                                                                                                   宮城県古川黎明中学校・高等学校
                                                                                                                                                            校長 小川 典昭