SSH
3/18 宮城県宮城第一高等学校「探究活動成果発表会」
本校高校2年生より5班15名の生徒が研究発表に参加しました。
大崎に関する研究、農業に関する研究など本校の特色のある研究を紹介することができました。
3/14 「ヒトスジシマカをじっくり“観る”」アース製薬株式会社と宮城県の包括連携協定にもとづく理系人材育成事業
~ヒトスジシマカの行動観察を通して
「気づき」から「問い」そして「確かめ」に至る科学のプロセスを体験する研修~
第3期SSHで育成する資質・能力の伸長を目指し、「探究ループ」を体験する探究学習実習と生物飼育室のバーチャル見学の研修を行いました。合わせて、先端科学技術を活用して研究開発を展開する企業の実際に触れる機会を通じ、在学中の学びがどのように社会と通じているか理解を深める機会としました。また、課題研究において虫の生態を探究する意欲をかきたて、継続的にアース製薬の支援をうける連携関係の構築を目指すことも目的として実施しました。
実際の実験では、蚊の誘引・忌避を引き起こす物質を考え、白と黒のペンケースを置いたり目薬を染み込ませた紙を近づけたりして、どの色や液体に寄ってくるかを調べ黒っぽい色に寄ってくる傾向があることや、温度が高い場所に集まってくることを確認しました。
生徒の感想としては、「実際の蚊をここまで間近で見て、網から針を刺すのを見たのは初めてだ」「唐辛子のエキスに蚊が離れていったのが印象的だった」「手の汗の多さで汗が多い方によっていったので夏場に向けてしっかりと対策したい」「虫除けは日焼け止めのあとに塗る方がよいことがわかってよかった」
東日本放送の動画は下記をクリックしてください(東日本放送のサイトに掲載された動画です)。
東日本放送「蚊を観察して科学に興味を 宮城・古川黎明高校で特別授業」
2/3おおさきGIAHSアカデミー(第1回 蕪栗沼見学等)
大崎市にはラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)の指定を受けている湿地が2か所あります。
そのうちの1つである、「蕪栗沼・周辺水田」は平成17年に登録され、今年で20年を迎えます。
このことを記念して、大崎市の主催で「おおさきGIAHSアカデミー」が開講され、その第1回として2月3日に現地見学会が行われ、生徒14名が参加しました。
当日は環境省の方の講話の後、バスに乗って蕪栗沼に向かいました。
途中、蕪栗沼付近におけるふゆみずたんぼの取組を伺い、鳥の様子を観察した後、蕪栗沼でマガンのねぐら入りの様子を観察しました。
実際に現地で観察する機会は貴重なものでした。おおさきGIAHSアカデミーは11月まで続きますので、各回の講座や見学を通して蕪栗沼・周辺水田や今後の地域のあり方について考える機会としてほしいと思います。
(生徒の感想)
・ふゆみずたんぼの重要性を初めて知りました!また、農業との共存が難しいということも改めて知ることができました。もっとマガンについての知識を深め、解決策やよりよくするにはどうしたらよいのか考えてみようと思います。
・久しぶりに自然とふれあい、壮大さを強く感じました。マガンが飛んでくる数が想像の数倍多く、とても驚きました。
・小学生の時以来の蕪栗沼でしたが、小さいころには理解できなかったことが、高校生になってもう一度説明を受け、改めて知ることができました。そして、蕪栗沼の魅力を見つけることができました。
・今回の活動で、知っているようで知らなかったラムサール条約の内容や、なぜ蕪栗沼がラムサール条約湿地として登録されているのか、マガンの鳴き声の秘密がわかり、とても充実した時間になりました。今後、マガンの飛来数の維持に必要な取り組みについて知りたいです。
・マガンについてのお話で、前は害鳥だと思われていたことに複雑な気持ちでした。しかし、だからこそ、人と生物がどうすればお互いが良い思いをして暮らせるのか、ということに興味が湧きました。
2/2政策提言発表会(主催:吉野作造記念館)に3つの班が参加しました
大崎市古川が輩出した政治学者・吉野作造を顕彰する吉野作造記念館の開館30周年を記念して、おおさきデモクラシーフェスが行われました。その2日目である2月2日(日)に、大崎市地域交流センター(あすも)を会場に「政策提言発表会」が行われ、本校から3つの探究班(高2)が参加しました。
(参加班)・大崎市における同性パートナーシップ制度の導入について
・外国人に選ばれるまち大崎市
・加工品で大崎の農業を盛り上げたい
3つの班はデモクラシー塾(主催:吉野作造記念館)や学校内外での探究学習の成果を生かして、自分たちでよく調べ、考えて発表に臨んでいました。インタビュー調査や要綱案の作成、関係機関との打合せや意見交換、現場見学や交渉など、ここまで実際に足を運んで学習してきた内容をもとに政策を提言していました。
指定討論者の大崎市のみなさまとコーディネーターの先生方から助言いただいたことをもとに、今後の探究学習を大いに進化させていくことができると思います。また、他校の発表から学ぶことも多かったようです。
この機会を頂戴しました吉野作造記念館のみなさま、指定討論者の大崎市(まちづくり推進課男女共同参画推進室、おおさき日本語学校、農政企画課)の職員のみなさま、コーディネーターのお二方、参加されたみなさまに感謝いたします。ありがとうございました。
(参加した生徒の感想)
・政策提言発表会を通して探究を進めていく上で自分たちに足りない考えや視点を得ることができました。今回の発表では、中間発表で大学教授の方々からいただいたアドバイスを取り入れた発表ができたと思います。今回の発表で、またアドバイスをいただいたのでこれからの探究でそれを取り入れていきたいです。
・様々なアドバイスをいただき、より探究の内容を深めることができたと思います。中間発表会では、法律の存在や条文の作成などのアドバイスをいただくことができ、今までになかった新たな視点で探究を進められました。今後の探究に向けて、実際に導入に向けて私たちができることは何かを見つけて取り組んでいきたいです。
・初めは研究内容が文系なのでどのように進めればよいのかと思いましたが、当事者団体に会いに行ったり、市役所にインタビューしに行くなど行動し、デモクラシー塾でいただいたアドバイスや経験を通して満足のいく発表内容にすることができました。
・発表を重ねていくたびマップアプリの期待値がどんどん高くなっていっているため迅速に開発を進めないといけないと思いました。先生からのアドバイスとして、私たちだけで作るのではなく、留学生と共同で制作していくといいという意見がとても印象強いです。留学生も大崎に来て、いいなと思った場所を自分でピンを付けられると使っていて楽しいし、共に生活をしているという実感が湧きやすいため、その機能を入れられるのであれば挑戦してみたいなと思いました。
・前日のサイエンスフェスティバルとは違って主に大人に向けての発表だったため、また違った緊張感を持って臨みました。発表自体は今までも何度も話していたこともあって、しっかり研究成果を発表することができました。また、質疑応答でもこれまでの経験や調べたことを思い出しながら、あまり詰まることなくスムーズに回答ができたと思います。ナスンドケーキもとても好評で、今まで探究活動頑張ってきてよかったなと感じ、すごく嬉しかったです。探究成果、だけでなく今回は「政策提言」ということで、どのようにまとめるべきか悩んだ節もありましたが、最終的にはとても満足のいく発表会になり楽しかったです。
・他校の発表に対するコーディネーターの感想にすごくインスピレーションを受けた。今まで当たり前だと思っていたことが、本当に当たり前で正しいことなのか、日々の生活に疑問を持っていきたいと思った。
・1年かけて真剣に取り組んできたからこそ、緊張やプレッシャーも感じたが、それ以上に私たちの探究活動の成果を多くの人に知ってもらいたい、そして次に繋げたいという想いが強くあった。だから、大勢の人を前に、今まで積み重ねてきた努力と経験を自信に変えて、納得のいく発表をすることができた。
・今回の政策提言に参加したことで、私達の探究が自分達だけの探究から他の人や市を巻き込んだより大きい探究になり、それぐらいの規模のものを扱う事が出来るのだなと驚きもありましたが、今までやってきたものがこのような形で多くの方に届けられてとても嬉しく、楽しかったです。
2/27 高校生によるナノテラス計測実習(全国3校目 県内2校目)
ナノテラスにおける高校生の測定実習を、仙台市が提供するNanoTerasuシェアリング2000の制度を利用することにより、宮城県と東北大学大学院農学研究科の協力のもとで実施し、最先端の研究施設を実際に利用することを通して理数系領域への興味関心を高めることを目的として実施しました。本校のSSH運営指導委員長の東北大学名誉教授・村松淳司氏、農学部大学院教授・西田昌彦氏による協力のもと、実施することができました。
高校生よるナノテラス計測は、県内で2校目、全国で3校目の利用になりました。参加した生徒たちも世界最先端技術のつまった施設の見学、利用により様々な刺激を受けたようです。
本測定においては、生物の形態形成のみならず、炭酸カルシウムに着目したバイオミネラリゼーションにおける化学的事象、測定原理や生物の形態に関する物理学的事象についての理解を深めることを目指し、以下の試料についての測定を行いました。
・炭酸カルシウムの結晶・ヨモギタマバエの虫こぶ・イソギンチャク・ミミズの卵と幼虫・クサイロアオガイ幼生・稚貝・サンユスリカ・アニサキス・籾殻つきの米・ヤスデ・ゲジゲジ・つくし
また、東北大学農学部、図書館の見学も実施され、東北大学に触れる1日となりました。